土地の選び方

採光(南側の土地)について

土地の採光方向は非常に悩むべき要素である。1番人気の土地は南側であることは当然であるが、南側の土地にはデメリットが無いのか?と言われれば当然存在する。

 

デメリット

1.南側しか買わないというお客様が一定数存在しているのは事実で、値下げしてまで売る必要が無い為、相場より高く価格設定されていることが多い。

2.近年の温暖化により

夏場に日光を受けすぎて熱くなる為、エアコンの使用料が増えて電気代が高くなりがちな為タープの様なものを張ってわざと日陰を作っている家も存在する。

 

南向きが理想だったが、実際住んでみると理想と違い不便に感じるという声も聞く。

南側が悪いというのではなくて、別にそれにこだわる必要はあまりないんじゃないのか?と一度下記を参考に検討するといいでしょう。

 

こだわる必要の無い理由

1.道路が南側に存在すればそれだけで南側の土地だとされるのだが、道路幅は基本的に4.0m以上だとされている。建物の前面に4.0m~9.0mスペースが確保出来る北側の土地を探すといいでしょう。

2.共働きの方であれば基本的に昼間は家に居ない為、南側採光の必要性が低いと考えられる。朝日を受けることが出来る東側でもいいのではないでしょうか。

3.日当たりが悪いのであれば、天井窓を付けて採光する方法もある。雨が降ってきたら自動で閉まったりする機能があったりバリエーションも豊富なので一定量の期待に応えられる。

4.建築業者に相談すれば状況に合わせて採光を考慮した建物配置の設計をしてもらえる。

 

簡単にあげても上記の項目を上げる事ができる。せっかく良質な物件に出会えても採光だけで判断してしまい見逃してしまうのはもったいないのではないでしょうか?

 

土地の価格の想定

ポータルサイト等を見ていて、近隣の土地と坪単価を比較してなぜか高かったり安かったりしたことは無いでしょうか?

その違いは、家を建築して快適に住む為に掛かる費用が含まれているのかどうかという事だと推測できます。

宅建業者が販売している綺麗に整地されている土地は完成宅地と呼ばれ、基本的に直ちに家を建てる事ができる土地として販売されています。

完成宅地として販売する為に掛かる費用として

 

1.境界ブロックの設置費用

境界を明確にする為に周辺をブロックで区割する費用。

2.山土の費用

田んぼを造成する場合「山土」を入れて高さ調整する。案外費用がかかる為、田んぼを購入する場合は注意が必要。

3.上下水道の費用

前面道路に埋設された配管が無ければそれを引っ張ってくる必要がある。公共工事となる為手間や費用がかかる。状況によっては井戸や浄化槽を設置する場合もある。

4.雨水の排水

普段よく目にする道路の両端にある側溝それは雨水の排水先として利用されている。排水先が無ければそれを自費で設置する場合もある。

 

基本的に上記の事を行い、いわば商品化された土地が完成宅地という事です。

近隣で比較して価格が安いようであれば何かしら費用が発生する可能性がありますので、購入する前に宅建業者に土地とは別に掛かる費用を教えてもらうと良いでしょう。

 

 

その他注意する事項

ハザードマップについて

近年集中的な豪雨や大型な台風の発生で、いまだかつてない洪水に見舞われる事が多くなりました。河川の決壊がなくても降水が予定想定量を超えると水が溜り内水として被害が発生します。

そのような今まで想定していなかった「内水」「洪水」「地震」を想定したハザードマップが各都市役場より発行されています。そういったものを参考にする事により今だけじゃない長期的な判断基準でで土地を購入される事をお勧め致します。

 

立地適正化計画について

国土国交省主導により立地適正化計画というものが推進されております。立地適正化計画は、概ね20年後を目標とし、「コンパクトシティ+ネットワーク」の考え方により、病院やスーパーなどの日常生活に必要な施設が住まいの近くにまとまって立地するように緩やかに誘導を図りながら、バスなどの公共交通と連携した町づくり目指すもので、まちづくりの基本方針、住居や都市機能施設を誘導する区域、誘導すべき施設の種類などを定めています。

各都市ごとにそれぞれ委員会を設けておりますので一概にはいえませんが、20年後を見据えて町づくりを行っていますので参考にして土地購入をする事も重要であります。

どのような土地を買うべきか

老後の事まで考えるのであれば今は利用していなくてもバス停が近い事や駅が近い事が重要である。

子育て世代であれば小学校が近い事だと思う。風水を考えれば南東の土地である。

安全性を考えれば川から遠い完成宅地 理想を挙げれば限が無い。

理想を求めて仮にそんな土地に巡り会えたとしても、最終的に土地価格が予算をオーバーして購入にまで至らないと事が多い。

重要なのは全てのバランスだと思う。

現代の土地は必ず誰かが所有している。その土地は世の中にそこにしか存在していなくて、先祖代々伝わる土地だったり、家族の思い出が多く詰まった土地かもしれない。

売って欲しいと言っても地主は簡単には手放すことは無いでしょう。

それに土地とは資産である、相場より安く欲しいというのは理解できるが、地主に安く手放すよう交渉するのは困難です。

ですからまず予算を定めその地域による実勢価格と毎年1度公表される不動産公示価格を元に算出してその適正価格で交渉するのが現実的です。

相場より安い土地に出合うには時間が何年も掛かる事でしょう。

完成宅地であれば、余分な費用の事を考えなくて安心して土地を買えますのでお勧めです。

土地面積は大きすぎても、高額になる為50坪~60坪あれば1世帯の家庭には十分ではないだろうか。バランスを考えて検討すれば案外良い土地と巡り会えるかもしれません。

良い土地と出会えたならば勢いで購入する事も大切です。他の人もその土地を良い土地だと思っているはずですから素早く決断する事も大切です。